「訪問看護の利用者を増やすにはどうすればいいのか」――これは、多くの訪問看護ステーションの管理者が抱える悩みではないでしょうか。開設したばかりのステーションはもちろん、運営歴のある事業所でも、安定的に新規の利用者を獲得し続けることは簡単ではありません。
訪問看護の利用者獲得には、ケアマネージャーや医療機関からの紹介が欠かせません。しかし、ただ待っているだけでは依頼は増えないのが現実です。この記事では、訪問看護ステーションの利用者を増やすために今すぐ実践できる5つの方法を、具体的なコツとともにご紹介します。
この記事の内容
訪問看護の利用者が増えない原因とは?
利用者が増えない大きな原因は、ステーションの存在や特色が、紹介元に十分に伝わっていないことにあります。
訪問看護の新規利用者は、そのほとんどがケアマネージャー(居宅介護支援事業所)または病院の地域連携室(医療ソーシャルワーカー)からの紹介によって生まれます。つまり、利用者本人やご家族がステーションを直接選ぶケースは多くありません。
だからこそ、ケアマネージャーや医療機関に「このステーションに頼みたい」と思ってもらえるかどうかが、集客の鍵を握っています。以下では、紹介につながる具体的な5つの方法を順にご紹介します。
1. ケアマネージャーへの営業活動を強化する
訪問看護の利用者を増やすうえで、最も効果が大きいのがケアマネージャーへの営業活動です。ケアマネージャーは、要介護認定を受けた方のケアプランを作成し、利用するサービス事業所を選定する役割を担っています。つまり、ケアマネージャーからの信頼を得ることが、新規依頼に直結するのです。
営業で押さえるべき3つのポイント
- 定期的な訪問を心がける:最低でも月1回は居宅介護支援事業所を訪問し、顔を覚えてもらいましょう。報告書や計画書の提出時は、郵送ではなく可能な限り手渡しすると、自然に会話の機会が生まれます。
- ステーションの特色を簡潔に伝える:「精神科訪問看護に対応している」「リハビリスタッフが在籍している」「24時間対応が可能」など、他のステーションとの違いを明確に伝えましょう。営業トークは長くなりすぎず、相手の記憶に残る1~2点に絞るのがコツです。
- 空き情報を定期的に共有する:「現在、新規利用者をお受けできます」という情報は、ケアマネージャーにとって非常に重要です。チラシやFAXで定期的に空き状況を伝えましょう。
営業時に持参すると効果的な資料
- ステーション紹介のチラシ(対応エリア・対応疾患・スタッフ構成を記載)
- 空き状況のお知らせ(受入可能な曜日・時間帯を記載)
- ステーションの名刺(管理者だけでなく、スタッフ全員分があると望ましい)
営業というと抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ケアマネージャーへの訪問は「売り込み」ではなく、「利用者にとって最適なサービスを一緒に考えるための情報共有」です。この意識を持つことで、自然な関係構築につながります。
2. 地域の医療機関との連携を深める
入院患者の退院時に訪問看護が導入されるケースは非常に多く、病院の地域連携室(退院支援部門)との関係づくりは、利用者獲得の重要なルートです。
連携を深めるための具体的なアクション
- 地域連携室への定期的なあいさつ回り:退院調整を担当する医療ソーシャルワーカー(MSW)や退院支援看護師に、ステーションの存在と特色を知ってもらいましょう。
- 退院前カンファレンスへの積極参加:カンファレンスに参加し、患者の状態を的確に把握して引き継ぎを行うことで、病院スタッフからの信頼が高まります。
- 報告書・連携のレスポンスを早くする:利用者の状況報告を迅速かつ丁寧に行うステーションは、医療機関から優先的に紹介されやすくなります。
- かかりつけ医(診療所)への訪問:地域のクリニックの医師にもステーションの情報を伝えておくことで、在宅療養の指示を出す際に名前を挙げてもらえる可能性が高まります。
病院やクリニックとの連携は、一度信頼関係を築ければ継続的に紹介をいただける安定したルートとなります。短期的な成果を求めず、丁寧な対応の積み重ねが大切です。
3. 訪問看護ステーションのホームページを開設・充実させる
近年、ケアマネージャーや利用者のご家族がインターネットで訪問看護ステーションを検索するケースが増えています。「地域名 + 訪問看護」で検索したときに自分のステーションの情報が出てこなければ、それだけで選択肢から外れてしまう可能性があります。
ホームページが訪問看護の集客に効果的な理由
- 24時間365日、ステーションの情報を発信できる:営業時間外でも、HPがあれば対応エリアや特色、スタッフ紹介などの情報を見てもらえます。
- ケアマネが紹介先を検討する際の判断材料になる:ケアマネージャーは複数のステーションから紹介先を選ぶため、HPの情報量や印象が比較検討の材料になります。
- 「信頼できるステーション」という印象を与える:しっかりしたHPがあるステーションは、スタッフの顔が見え、運営体制も整っている印象を与えます。
HPに掲載すべき情報
- 対応可能な疾患・サービス内容
- 訪問可能エリアと営業時間
- スタッフの紹介(資格・経験・人柄が伝わる内容)
- ステーションの理念や大切にしていること
- ケアマネージャーや利用者ご家族向けの問い合わせ導線
「HPを作りたいけれど、忙しくて手が回らない」「何を載せればいいかわからない」という方も多いのではないでしょうか。訪問看護に特化したHP制作サービスであれば、業界の事情を理解したうえで、必要な情報を適切に掲載したHPを制作できます。
当サイト「ほうかんWEB」は、訪問看護ステーション専門のHP制作サービスです。医療広告ガイドラインにも対応しながら、ケアマネージャーや利用者のご家族に選ばれるHPを制作いたします。詳しくは制作内容のページをご覧ください。
4. Googleビジネスプロフィールに登録する
Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)は、Google検索やGoogleマップにステーションの情報を表示できる無料のサービスです。「地域名 + 訪問看護」で検索したときに、地図上にステーションが表示されるため、ローカルSEO(地域検索対策)として非常に効果的です。
登録時に設定すべき項目
- ステーション名・住所・電話番号(正確に記載)
- 営業時間・定休日
- サービス内容の説明文
- ステーションの外観・内観の写真
- ホームページのURL
登録自体は無料で、30分程度あれば完了します。登録後は、口コミへの返信やお知らせの投稿を定期的に行うと、検索結果での表示順位が上がりやすくなります。HPと合わせて活用することで、オンラインでの集客力が大幅に向上します。
5. 地域の研修会・勉強会に参加する
地域で開催される多職種連携の研修会や勉強会に参加することも、利用者獲得につながる有効な手段です。
参加するメリット
- 顔と名前を覚えてもらえる:ケアマネージャーや医師、薬剤師などの他職種と直接交流することで、「あのステーションの人だ」と覚えてもらえます。紹介は「知っている人に頼みたい」という心理が大きく影響するため、顔の見える関係づくりは非常に大切です。
- 地域の課題やニーズを把握できる:勉強会では、地域の在宅医療に関する課題や、他事業所のニーズを知ることができます。これをもとにサービスを改善すれば、選ばれるステーションに近づけます。
- 自ステーションの専門性をアピールできる:事例発表やグループワークの場で自ステーションの取り組みを紹介することで、専門性や対応力を自然に伝えることができます。
地域包括支援センターや医師会、看護協会などが主催する研修会は、参加費が無料のものも多くあります。まずは月に1回程度の参加を目標にしてみましょう。
まとめ:訪問看護の利用者獲得は「知ってもらう」ことから
訪問看護ステーションの利用者を増やすためには、ステーションの存在と特色を、紹介元にしっかりと伝えることが何より重要です。本記事でご紹介した5つの方法をあらためて整理します。
- ケアマネージャーへの営業活動を通じて、信頼関係と紹介のサイクルを構築する
- 地域の医療機関との連携を深め、退院時の紹介を増やす
- ホームページを開設・充実させ、オンラインでの信頼性を高める
- Googleビジネスプロフィールで地域検索からの認知度を上げる
- 地域の研修会・勉強会に参加し、顔の見える関係をつくる
すべてを一度に始める必要はありません。まずは取り組みやすいものから1つずつ始めて、継続していくことが大切です。特にホームページは、ケアマネや利用者家族がステーションを調べる際の「受け皿」になります。営業活動と合わせてHPを整備しておくことで、集客の効果はさらに高まります。
「訪問看護ステーションのHPをこれから作りたい」「今のHPを見直したい」とお考えの方は、ぜひほうかんWEBが選ばれる理由もご覧ください。訪問看護に特化した制作チームが、貴ステーションの利用者獲得をサポートいたします。
この記事の監修
ほうかんWEB編集チーム(株式会社エルゴゲイン)。訪問看護ステーション専門のHP制作サービスを提供。医療職の監修のもと、訪問看護に関する情報を発信しています。
